【レッスン室便り④】

(2020年度)


<目次>

日付順に並んでいますので、ご覧になりたい項目までスクロールしてください。

 3/7  レッスンの進め方について

2/11 「童謡曲集ノート」は20年生!

1/24   生徒さんのリクエストを通して

1/16   新年のレッスンを開始!

12/17 クリスマスを楽しむ!

11/28「ソルフェージュ」について

10/25  ハロウィンの飾り付け!

10/11  より良いレッスンにするために

9/27 動画送信をきっかけに!

9/13 音を楽しむ「音楽」!

8/29  「ミニオンのだるま」を使って!

8/16   演奏動画の音質を高める!

8/1     モリコーネを弾く!

7/18    充実したレッスンとするために!

7/5    動画」の活用について

6/21    「発表会」の中止とそれへの対応

6/6   ショパンをレパートリーに!

5/24   オンライン・レッスンのメリット

4/29   今だからこそのチャレンジ!

4/26 「プリテンダー」を力に! 


<レッスンの進め方について

2021.3.7更新

 

 昨日の寒さから一転して肌寒い一日でしたが、今週半ばからは気温も上がって来るとのこと。春到来まで後もう少しです。

 

 さて今回はレッスンの中の時間取りについてです。当教室では、1週間に1度、45分のレッスンを行うことにしていますが、そのレッスンの進め方について、ご説明したいと思います。

 

 まず良くご質問を受けることですが、レッスン時間の中で、ピアノを弾く時間は何分くらいなのかについてです。その時々によって多少の変動はありますが、45分のうち、7割前後、つまり30~35分程度はピアノを弾く時間に充てていて、残りの時間を音符カードや、ソルフェージュを使った、それ以外の課題に振り向けています。

 

 この割り振りについて定石はなく、教室や先生によっても様々かと思いますが、当教室では、実技に重点を置いて、ピアノを弾く時間をなるべく多くしています。これは生徒さんの苦手な箇所や、難しいと感じる部分について、ある程度はレッスン中に弾けるようにして、自宅での練習に弾みがつくようにするためです。

 

 またこの「45分」というレッスン時間について「幼稚園や保育園のこどもに45分間、集中力を維持させるのは大変なのでは?」とご心配をされる保護者の方もいらっしゃいます。実際、教室によっては「30分」としているところもあります。

 

 確かに特に小さいお子さんに45分間フルに集中してもらうことは大変ですが、ピアノ演奏とそれ以外のパーツとを適宜織り交ぜて、なるべく生徒さんが飽きないように心掛けています。ただそれだけではもちろん充分ではありません。

 

 私が何よりも大切だと思っているのは、生徒さんが目の前にある曲に対して好奇心や関心を持ってくれることです。以前のレッスン便りでも、生徒さんのリクエストを考慮して曲の選定をすることがあると書きましたが、これも集中を切らさないためです。生徒さんが集中してレッスンに取り組んでくれれば、45分間はあっという間に過ぎてしまい、気がつくと時間を超過してしまっているということもよくあります。

 

 レッスンを充実したものにするための決まったメソッドというものはなく、生徒さん一人一人によって、「正解」は異なるものだと思います。同じ生徒さんでも、その時々によって、状態は違っていると思います。

 

 なかなか「これだ」というものはなく、反省することも多いのですが、それだけに生徒さんが苦手な箇所を乗り越え、曲を仕上げることが出来た時は、私自身も大いにやり甲斐を感じます。レッスンをより良いものにする試みを、今後も続けて行きたいと思います。


<「童謡曲集ノート」は20年生!

2021.2.11更新

 

 今日は朝から青空が広がり、気温もそこそこ高くなっている様ですが、冷たい北風が吹き寄せて、日中でも肌寒さがあまり和らぎません。それでも部屋の中から見る陽光には確かさがあり、春の訪れの近さが感じられ、ホッとした気持ちになりました。

 

 さて、今回も前回に引き続いて、当教室オリジナルの「童謡曲集ノート」についてです。生徒さんの保護者の方からご質問を頂いたりしたので、改めてご説明をしたいと思います。

 

 この教材は、初心者の生徒さんに一番最初にお渡しをする導入用のもので、として、当教室では20年以上前から使っています。

 

 1冊の「テキスト」に、おなじみの童謡を30曲載せていますが、実は手作りで、オリジナルの手書きの楽譜を1ページずつコピーして、各生徒さん用の五線紙ノート(「おんがくノート」。下記の写真参照)に貼る作業を30曲分繰り返して作るもので、1冊作るのにもけっこう手間がかかっています。

 

 わざわざ毎回新しいノートへの切り貼りをしなくても、コピーを渡して済ませれば良いではないか、とのご質問が飛んで来そうですが、生徒さんにしてみれば、自分用の「テキスト」がもらえるのが嬉しい様で、とても大切にしていて、熱心に練習している様に感じます。

 

 既にこのノートを卒業した生徒さん達からも、レッスンで、「今も犬のノートの曲を弾いているの!」とか、「この曲、犬のノートに載ってたから、知ってる!」などとの話があって、こちらも嬉しくなることがありますし、先日も「小さい妹が、犬のノートの曲を、遊びで弾いてるの」と言う生徒さんもいて、「やはりこのテキストを続けて行こう」と思いました。

  

 「童謡曲集ノート」では、各曲の題名の横にイラストを描くことにしています。「先生が描いたの? うまいね」と生徒さんに喜んでもらったりしていますが、実は、このイラストが、「振り返りのレッスン」の時に意外な力を発揮します。

 

 レッスンでは、一度合格した曲を、しばらく経ってから、確認の意味で弾いてもらったりする「振り返り」をしていますが、実はそんな時に、生徒さんが記憶をたどるのに、このイラストが役に立つ様です。題名などは忘れていても、イラストを見ることで、レッスンで習ったことを思い出し易いということがあるのです!

  

 

 最近は、続編として「童謡曲集ノート2」も新たに作りました。今回のものは、末尾に余白のページを入れてあり、生徒さんからのリクエスト曲を加えられる様にしていて、より自分だけのオリジナルとの色彩が強いものにしました。

 

 小さい生徒さんのレッスンでは、スタート時点の導入が上手く行くと、後は順調に進むものです。もう20年生となる「童謡曲集ノート」ですが、そうしたお子さん達の最初の滑り出しをしっかりと支えるツールとして、新たに続編を仲間として加えることで、これからも活躍してもらおうと思っています。 


<生徒さんのリクエストを通して

2021.1.24更新

 

 今日は雪こそ降らなかったものの、日中でも気温が上がらず、厳しい寒さでした。暦では、一年で一番気温が下がる時期とのことですが、少しでも早く暖かさが戻って来てくれればと思います。

 

 さて初心者の生徒さんのレッスンでは、手作りの「童謡曲集ノート」から始めることが多いのですが(「使用教材の流れ」参照)、皆さん、良く知っている童謡を練習曲とするのは楽しい様で、レッスンにも熱心に取り組んでくれますし、家での練習もはかどります。

 

 その様な理由で、生徒さんには、日頃から「何か弾いてみたい曲があったら言ってね!」と話していて、出来る限り生徒さんが知っている曲や興味のある曲も取り上げることにしています。

 

 時には思いもよらない曲を希望したり、また初心者が弾くには難し過ぎる曲をリクエストしてきて、「もう少し上手になったらね」と「保留」にすることもありますが、なるべく本人の希望を活かす様に心掛けています。

 

 最近も「ここにいないあなたへ」や「にじ」をと言う生徒さんがあり、5線ノートに書いて宿題にしたことがありました。「少し自由過ぎるのでは」というご意見もあるかもしれませんが、「これを弾きたい」という気持ちを持ってくれているのは、音楽をもっと好きになってくれる絶好のチャンスではないかと感じています。

 

 もちろんあまり面白くない教則本に取り組むこともありますが、その様な時でも、少しでも生徒さん自身が楽しめる要素をレッスンに取り入れることで、「音楽は楽しい」という感覚をより強く持ってもらえるのではないかと考えています。

 

 「え! こんな曲をリクエストするの!」と嬉しい驚きを感じることも多いのですが、そうした時に見せる生徒さんの嬉しげな顔を見ていると、「音楽は楽しむためにある」という、音楽の原点をこちらも改めて感じたりします。「生徒さんと楽しさを共有出来るレッスン」を目指して、これからも取り組んで行ければと思います。


<新年のレッスンを開始!

2021.1.16更新

 

 遅ればせながら、今年も宜しくお願い致します。世の中はコロナ禍で厳しい新年の始まりとなっていますが、一日も早く、普通の日常を取り戻し、穏やかに過ごせる様になることを祈っています。

 

 

 当教室も5日からレッスンを開始し、生徒の皆さんは、元気に取り組んでくれています。通常の対面レッスンは、万が一に備えて換気、消毒に充分に気をつけながら行っていますが、希望される方には、オンラインレッスンへの切り替えもしています。

 

 ところでオンラインレッスンの場合、生徒さん側のお家のご事情も踏まえて、45分のレッスン時間を厳守する様にしていますが、そうした制約の中で、改めて、限られたレッスン時間を出来る限り効率的に運ぶ様にと心掛けています。

 

 最も大事だと考えているのは、45分の中で、なるべくピアノを弾いてもらう時間を多く取ることです。特に新しい曲の場合には、説明は最小限にして、まずは「譜読み」を兼ねて、生徒さんにピアノで弾いてもらう様にしています。

 

 「百聞は一見にしかず」ならぬ、「百聞は一奏にしかず」で、一度「譜読み」、つまり自分でピアノを弾いてみると、その曲の全体像がつかめて、自宅での練習が俄然捗る様になりますし、また自分としての課題、つまり苦手な箇所も明確になります。

 

 そしてその曲の2回目、3回目のレッスンでは、こうした課題の箇所を集中的に直す様にするのですが、こうすることで、早く次の段階に進めますし、直した箇所をしっかりと自分のものにして行くことが出来ます。

 

 もちろん、アドバイスや、時としての励まし等も行って行きますが、基本は生徒さんが自分でピアノに向かい、その中で感じ、見つけたことを中心にしてレッスンを組み立てて行くことが、一番の早道である様に思います。

 

 と言っても短期間で劇的に上達するということは、なかなか望めませんが、こうしたことの繰り返しの中で、着実に実力を上げて行ってもらえると感じています。

 

 年末年始のお休みの間に、前回ご紹介したキラキラのクリスマス飾りを片付けたり、ピアノの椅子の革のカバーを張り替や、筆記用具入れを新しくしたりして、レッスン室の雰囲気を新年のスタートに相応しい様に変えてみました。

 

 生徒の皆さんはこうした中で、心機一転、張り切ってレッスンに臨んでくれていますが、私もそれに負けない様に頑張って行きたいと思います。今年もどうぞ宜しくお願い致します。


<クリスマスを楽しむ!

2020.12.17更新

 

 今日は良く晴れていましたが、風が身を切る寒さで、いよいよ冬本番がやって来たという感じです。

 

 さて今年も残すところあと僅かとなってしまいました。この時期何かと気忙しく、少し普段とは違った雰囲気になりがちですが、生徒の皆さんはいつもと変わらず熱心に通って下さっているので、こちらも集中して普段通りのレッスンを心掛けています。

 

 ただ皆さん、コロナで外出もしにくく、何となく気持ちが盛り上がらないので、せめて少しでも楽しくなればと思い、今年は例年より賑やかにクリスマスグッズを飾っています。

 

 動画の撮影でも、後で見返した時に、一目でクリスマスの時期に撮ったと分かる様に、生徒さんが弾いている横にクリスマスツリーを置いてみています。

 

  こうしたクリスマス飾りには、皆さん興味津々で、「ワーすごい!」、「キレイだね!」などと、感想を言ってくれるので、こちらも張り合いがあります。

 

 生徒の皆さんには、例年通りクリスマスプレゼントを差し上げる予定で、現在準備中です。中身の詳細は秘密ですが、今年はお菓子とグッズのセットにしました。喜んで頂ければと思います。

 

 異例ずくめの1年ももうすぐ暮れますが、来年こそは明るい年となり、発表会の開催等が普通通り出来ることを心より祈っています。


<「ソルフェージュ」について

2020.11.28更新

 

 紅葉の赤い色も黒みがかり始め、また銀杏の葉もかなり落ちてしまって、街の景色は秋から冬へと変わりつつあります。朝晩の冷え込みも身にしみる様になって来ました。

 

 さて今回は、最近積極的に取り組んでいる「ソルフェージュ」についてです。

 

 ソルフェージュとは、楽譜を見て、それを「ドレミ」の階名で、正しい音程をつけて歌うことで、音楽教育で一般に行われている基礎的な訓練です。

 

 当教室では、初心者や初級レベルの生徒さんのレッスンで、最後の5~10分位を、このソルフェージュの練習に充てています。

 

  「子供のためのソルフェージュ」などのテキストを使っています。昔から日本で一番使われている教材です(下記の写真参照)。

 

 初見の曲を歌うということで、「難しそうだ」と感じられる方も多いと思いますが、意外に苦労せずに歌ってくれる生徒さんが多いのです!

 

 これは、普段のピアノ曲のレッスンで、課題の曲を階名で歌う練習もしていて、知らず知らずの内にソルフェージュの練習になっていて、読譜をすることへの抵抗感が薄いためだと思います。

 

 中には、こちらが頼まないのに、テキストに出ている次の曲をどんどん歌ってくれる生徒さんもいます。

 

 もちろんテキストが進んで行くと、だんだん難しい曲も出て来るので、丁寧に指導したいと思っていますし、また以前この項でご紹介した「音符カード」(2018年9月30日付「「音符カード」での練習を通して」を参照)での読譜練習を絡めて行う場合(テキストとカードを1週間交替で行う等)もあります。

 

 楽譜を見て、それをイメージ出来る力と言うのは、素晴らしいことだと思いますし、特にお子さんの場合には、外国語学習と同様に、そうした力を高め易いのではないかと思います。

 

 こうした基礎的な練習を通じて、しっかりとした土台を作ることで、ピアノの世界がより大きく花開いて行くものと考えています。是非演奏と基礎的な勉強とのバランスを取りながら、日々のレッスンを進めて行ければと思います。


<ハロウィンの飾り付け!

2020.10.25更新

 朝方の気温が下がり、めっきり秋めいて来ました。そうした中、久しぶりに雨の無い週末となり、日中は気持ちの良い陽気になっていて、思わず外に出たくなります

 

 さて、最近レッスン室の壁を、手作りのハロウィンの飾りでにぎやかにしました(下記の写真参照)。今年はコロナ禍のために、当教室でも発表会をを行うことが出来ず、また幼稚園・保育園・学校でもいろいろな行事が中止になり、季節感を感じにくいので、せめてレッスンの中で、その様なことを感じてもらえればと考え、飾り付けをしてみたのです。

 

 この項でも何回かご紹介した演奏動画(「合格」になった曲を動画に残して保護者の方にお送りしているもの)の背景にも、しっかりとハロウィンの飾りつけが写っていて、後で見返した時に、「そう言えばあの時期に!」と思い出したりして頂けるのではと思っています。

 

 飾り付けに対する生徒さん達からの反応は様々ですが、皆さん気になる様で、「どうやって作ったの?」、「どこで買って来たの?」と興味津々です。普段おとなしくて、自分からあまり話そうとしない生徒さんも、ハロウィンの飾り付けには関心を持ってくれて、いつになくあれこれと話をしてくれたりということがあり、頑張って飾りを作った甲斐がありました。

 

 実は日頃から、生徒の皆さんとは、音楽をお教えするだけでなく、出来る限りいろいろなお話をする様にしていています。そうしたコミュニケーションを通して、リラックスしてもらうことで、自然体でレッスンに臨んでもらえる様になり、「またレッスンに来たいな」と思ってもらえるのではないでしょうか。

 

 時には、なかなか弾ける様にならず、挑戦している曲の「壁」を乗り越えられなくて、ピアノへの自信がかすんでしまうこともありますが、そうした時でも、せめてレッスンでのアットホームな雰囲気があれば、「また行こう」と思ってもらえるのではと感じているのです。

 

 今週末でハロウィンが終わると、今年も残り2ヶ月。「今度はクリスマスに向けて、別の飾り付けをしたいな」と、少し気が早いですが、思っています!  


<より良いレッスンにするために

2020.10.11更新

 先週は急に気温が下がり、びっくりしましたが、今日は多少暖かさが戻り、ホッとしています。秋らしい丁度良い陽気が続いてくれればと思います。

 

 さて今回はレッスンの長さについてです。当ピアノ教室では、レッスン時間を「45分」としています。事情により例外的に1時間などとすることもありますが、基本は45分です。

 

 ピアノ教室によっては、30分レッスンとしておられるところもありますし、私自身も、以前、外の音楽教室に勤務していた時や、海外に住んでいた時にはそうしていましたが、その頃の経験も踏まえて、今は45分としています。

 

 45分レッスンとしている理由としては、

  ①生徒さんが曲を弾く回数を充分取ることが出来る。

  ②苦手な箇所にじっくり取り組める。

  ③音符カードを使っての音読みや音の聞き取りクイズなど、演奏以外

   のことにも時間が割ける。

などのことがありますが、最近では、これに加えて、

  ④動画撮影(合格になった曲)について、納得いくまで何回も弾ける。

ということもあります。

 

 こう申し上げると月並みなことばかりだとお感じになるかもしれませんが、レッスン中にある程度の回数をこなして、それなりに弾ける様になると、レッスン後のお家での練習がスムーズに進み、はかどり方が違って来ると感じていますので、上記の①や②は、大事なことだと思っています。

 

 特に初心者の生徒さんの場合、曲が比較的短いので、45分のレッスンだと5~6回は弾くことが出来るので、回数を重ねて本人もそれなりに自信がつく様になりますし、また、もしまだ上手に弾ける様になっていなくても、この感じなら何とかなりそうだ、という手応えは持ってもらえると思います。

 

 一方、中・上級の生徒さんの場合には、学年が上がると、テスト準備や学校行事などで忙しくなり、自宅での練習時間をあまり確保出来ない場合も出て来ますが、こうした際にも、レッスンで45分間一生懸命に取り組むことで、たとえ少しずつながらでも、上達をして行きます。

 

 またご希望などにより1時間程度のレッスンをすることもありますが、例えば発表会が間近に迫っている時や、学校行事でピアノを弾くことになる等、何らかのはっきりとした目的がある場合を除いては、なかなか集中力を維持出来ず、かえってマイナスの面が出て来る様に思います。

 

 ピアノの練習は、なかなか劇的に上手くなるということがなく、やはり小さな努力を日々惜しまず続けることが、腕を上げるための王道だと思っています。その意味で、生徒さんには、1回、1回の「レッスン」の機会を是非フルに活かしてもらいたいと思っています。

 

 その毎回のレッスンについて、出来る限りの工夫をすることで、生徒さんが最大限の効果を挙げられる様にしたいと考えてていますが、今回ご紹介した「レッスン時間」もその一つです。

 

 「レッスン」については、まだまだ試行錯誤のところがありますが、今後共、精一杯の努力をすることで、より良いものにして行ければと思います。


<動画送信をきっかけに!

2020.9.27更新

 一雨ごとに秋めいて来る感じで、気がつけば長袖でないと肌寒いと感じる様になりました。これで晴天となれば、気持ちの良い秋晴れとなるのではと楽しみです。

 

 さて今回はレッスン中に撮影する動画とそれに伴っての保護者の方々とのやり取りについてです。

 

 以前この項でもご紹介した通り、中止した発表会の代わりに、仕上げた曲をビデオ撮影してご家族に見て頂く等のことを考えましたが、その後そうしたことにかかわらず、レッスンで合格になった曲の動画を、保護者の方にお送りすることにして、今ではすっかりそれが定着して来ました。

 

 最初の頃は、録画をためらう生徒さんもいましたが、みなさんだんだんと慣れて来て、上手な演奏が出来るまで、何回も挑戦してくれています。

 

 

 こうして出来上がった動画には、「日々の練習の成果です。中間部は苦労しましたが、きちんと正確に弾けました」などのコメントを付けて保護者の方々にお送りしています。

 

 また最近は、まだ合格となっていない段階で、演奏動画を撮ってお送りすることもあるのですが、そうした際にも「あともう一歩ですね。頑張って下さい」などのコメントを添えたりします。

 

 こうして動画と共にお送りをした私のコメントに対して、保護者の方々から返信のメッセージを頂くことがあります。

 

 その内容はさまざまで、「この曲は好きで、時間があるとピアノの前に座って練習しています」、「次の曲は難しそうで悩んでいます」、「もうずいぶん時間がかかっていますが、大丈夫でしょうか?」等、普段あまりお聞き出来ないコメントを頂いたりしています。

 

 もちろん毎回のレッスンで、保護者の方が送り迎えに来られる際にお話をしたりするのですが、生徒さんが目の前にいてお話をしづらいことや、次の生徒さんが来ていて時間が無かったりということで、必ずしも充分にお話をお聞き出来ていないケースもあります。

 

 そうした意味では、こうして頂くコメントは、生徒さんの考え方やお家での様子などを知る上で貴重なものですから、必ず目を通して、レッスンの進め方を考える上での参考にさせて頂いています。

 

 演奏動画は、生徒さんが取り組んでいた曲を仕上げた記録として大切なものですし、これをご覧頂くことで、保護者の方々にレッスンの様子をより身近なものと感じて頂けるものと思います。そしてそれと同時に、私にとって、保護者の方々から頂く返信は、ご家庭での生徒さんの様子を知る上で欠かせないものとなっています。

 

 この様な双方向での接点を、なるべく増やして行くことで、レッスン内容を、各生徒さんに合ったものに調整し、より良いものにして行ければと思っています。


<音を楽しむ「音楽」!

2020.9.13更新

 今日は朝からどんよりとして曇り空で、夕方にかけては雷雨との予報も出ています。雨模様の天気は少しうっとうしくもありますが、多少とも残暑が和らぎ、ホッと一息です

 

 さて、今回は「ビーズカウンター」等についてです。ビーズカウンターは5つのビーズを円状に曲げた針金に通したもので、ピアノ曲を1回弾く度に、ビーズを右から左に移動させて、練習回数を数えられる様にしたものです。

 

 以前このビーズカウンターを、クリスマスプレゼントとして、全員の生徒さんに差し上げたことをご紹介しましたが(2019年12月15日付「クリスマスを楽しく!」参照)、幸い皆さんには好評で、それをきっかけにして練習量を増やしたと言う生徒さんもいました。

 

 以前からの生徒さんの多くは、この時のビーズカウンターを今でも使ってくれていて嬉しい限りですが、その後新たに入られた生徒さんには、お渡ししておらず、レッスン室においてあるものをお見せするだけでした。

 

 そこで、今回、新たにビーズカウンターを作製して、まだ持ってない生徒さんの中で、希望される方には、差し上げることにしました。特にまだ年齢の低く、ピアノを習い始めたばかりの生徒さんには、是非ピアノ練習の励みにして欲しいと思っています。

 

 初心者の生徒さんの場合、こうしたちょっとしたきっかけでピアノを身近に感じる様になったり、レッスンへの関心が高まったりということが、良くあります。

 

 これも以前ご紹介した、私のオリジナルの童謡曲集ノート(2018年11月18日付「「童謡曲集ノート」の活用」参照)や、音符カード(2019年6月9日付「音符カードによる「気分転換」!」参照)等も、必ず導入段階の生徒さんにはお渡ししているのはこのためです。

 

 「おんがく」が「音学」(音を学ぶ)のではなく、文字通り「音楽」(音を楽しむ)ということからまず入ることで、生徒の皆さんの、その後のピアノに向き合う姿勢が、より能動的なものに変わって行けばと考えています。


<「ミニオンのだるま」を使って!

2020.8.29更新

 今日も朝から厳しい暑さとなり、夕方になってもなかなか気温が下がらない状態です。「残暑」と言っても、連日の暑さは今が真っ盛りと言う感じです。

 

 そんな中、今週の24日から、幼稚園・保育園や小中学校で2学期が始まったので、生徒さん達は忙しくなっていますが、それでもレッスンには休まず来てくれていて、嬉しく思っています。暑さ続きで疲れがたまり易いので、ピアノは、是非無理せずに続けてもらえればと思います。

 

 さて今回は、可愛いミニオンのだるま(起き上がりこぼし)のお話です。私は、レッスン室のピアノの前の棚に、小さなミニオンのダルマを置いています(下記の写真参照)。

 

 ピアノを弾く時の手の形は、「手のひらに小さな卵が入るくらいの丸い形」というのが基本ですが、本物の卵だと、生徒さんの手には大き過ぎ、またうっかり落として割ってしまっては大変です。

 

 そこで、卵の代わりに、このミニオンのダルマを生徒さんに握ってもらい、手の形を理解してもらっているのですが、大きさも丁度良く、とても便利です。

 

 倒れそうで倒れない「起き上がりこぼし」を初めて見るという生徒さんも多く、小さい生徒さん等はは興味津々ですし、可愛いさもあって、なかなかの人気者です。

 

 ところで先日、ある生徒さんが、難しい曲が「合格」になった際に、「ごほうびにミニオンが欲しい!」と言うので、思わずプレゼントとして差し上げてしまいました。

 

 その後、別の生徒さん達から「ミニオンが無い!」、「ミニオンはどこに行ったの?」と聞かれて困ってしまい、同じミニオンをと思ってあちこち探していたのですが、漸く同じ商品を見つけることが出来ました。

 

 今回買ったミニオンは下記の写真の通りで、50個入りのものにしました! これは、難曲に挑戦して「合格」となった他の生徒さん達にも、このミニオンを差し上るためです。

 

 生徒さん達が、ミニオンを「目標」にして、今まで以上に一生懸命に練習に励んでくれたり、また差し上げたミニオンを手にする内に、ごく自然にピアノの「手」の形を身につけてくれたりすれば、こちらとしても嬉しい限りです。

 

 こうした些細なきっかけで、ピアノがより身近な存在と感じてくれることもあると思います。ミニオンには、下記の写真の通り、いろいろなキャラクターの物があるので、「合格」となった生徒さんには、好きなデザインの物を選んでもらおうと思っています。


<演奏動画の音質を高める!

2020.8.16更新

 厳しい暑さがやって来ました。つい半月前まで連日の雨模様だったのが嘘の様に、真夏の青空が広がっています。なかなか身体がついて行かず、エアコンをかけて何とかしのいでいます

 

 さて最近、レッスンで積極的に動画を利用しています。発表会の代替手段の一つとして動画を活用することや、オンライン・レッスンの補助ツールとして動画を使っていることは、この項でこれまでご紹介した通りですが、幸い生徒さん自身や、ご家族の方からも前向きに受け止めて頂いている様に思います。

 

 こうした動画撮影には、主にスマホを使っています。ビデオカメラも試してみましたが、撮影後、すぐに保護者の方にお送りするには、やはりスマホの方が使い勝手が良いのです。

 

 ただスマホの場合、映像の鮮明さに対して、内蔵マイクの性能のためか、音質がそこそこであると感じられます。これはこちらの録音の撮り方の拙さのためかも知れませんが、雑音や音の鮮明度の点で、今一つと感じるところがあり、これがずっと気になっていました。

 

 動画は初心者の生徒さんから、上級者の方まで、様々なレベルの生徒さんで用いていますが、特に上級者のスケールの大きな演奏の際などは、音が割れることもあり、何とかしたいと思っていました。

 

 ご存知の方もいるかと思いますが、スマホには、外付けのマイクに対応していないものが多いとの情報がネットで流れていて、あれこれと悩んでいました。

 

 そこでいろいろと試行錯誤をし、情報を収集したりした末、最近漸く対応可能なコンデンサーマイク(下記の写真参照)を見つけ、スマホ上で必要となる設定も行った結果、外付けマイクでの収録が行える様になったのです!

 

 つまり、画像は今までと同じながら、音は外付けマイクから取り込むことで、音質がよりクリアーになり、雑音も気にならないものとなりました。

 

 この設定を使って本格的に動画をお見せしたり、お送りしたりするのはこれからですが、生徒さん自身はもちろん、演奏動画を楽しみにされているご家族の皆さんにも、より実際に近いクオリティーの動画を、楽しんで頂ける様になるのではないかと期待しています。

 

 コロナによるオンラインでのレッスンや発表会の中止への対応など、今年はいろいろと今までに無いことが続いていますが、微力ながら、出来る限りの工夫をすることで、レッスンの質を維持、向上させて行ければと思っています。


<モリコーネを弾く!

2020.8.1更新

 長かった梅雨がようやく明けて、久しぶりにスッキリとした青空が広がりました。暑さもこたえますが、雨続きの後だけにホッとします。

 

 さて今日から8月です。例年なら、生徒の皆さんと、9月の発表会に向けて、レッスンで懸命に取り組んでいる時期ですが、今年はコロナ禍のために発表会を中止したので、普段の夏に比べると、いくぶん落ち着いた中でのレッスンとなっています。

 

 発表会の代わりに、ビデオ撮影を行ったものをご家族の方に見て頂くなどの取り組みをしていることは、以前ご紹介した通りで、生徒の皆さんもそれに向けて各々の「課題曲」にしっかりと取り組んでくれています。

 

 むしろ外出を控えて、お家にいる時間が増えた分、ピアノのおけいこに振り向ける時間を増やしてくれる生徒さんもいて、頼もしい限りです。

 

 そうした「課題曲」など、レッスンで取り上げる曲には、クラシック曲を選ぶ場合もありますが、生徒さんの希望で、ポピュラー音楽や、今流行っている曲を選んだりもしています。好きな曲を弾くことで、ピアノへの興味が更に深まるので、私も楽譜探しやお手本の演奏をするなど、出来る限り協力する様にしています。

 

 私自身も主にクラシック音楽を勉強して来ましたが、幅広いジャンルの曲を弾くことで、クラシック曲だけでは得られない発見につながることもあり、いろいろな曲にチャレンジするのは楽しみでもあります。

 

 今回は、そうした中で最近取り上げた、エンニオ・モリコーネの曲を、私自身が弾いた演奏動画をお届けします。

 

 先日亡くなったモリコーネは、イタリア映画音楽界の巨匠ですが、この曲は「ニュー・シネマ・パラダイス」向けに作曲した「愛のテーマ」です。とてもポピュラーな曲で、フィギュア・スケートの曲としてもよく使われるので、ご存知の方も多いかと思います。

 

 右手の哀愁漂う美しい旋律は、比較的素直な指使いですが、左手の動きは凝ったアレンジで、多少弾きにくさがあるので、何度か練習して、ごまかさずに表現したつもりです。是非ご覧下さい。


<充実したレッスンとするために!

2020.7.18更新

 このところ連日雨模様で、うっとうしい天気が続いています。今日は午後から一旦雨が上がりましたが、明日はまた午後から雨模様とのこと。梅雨明けが待ち遠しいところです。

 

 さて今回は、日頃行っているレッスンに向けての「準備」についてご紹介したいと思います。

 

 下記の1枚目の写真は、音符カードで、これを初心者の生徒さんに全員に、音読みの練習を始める段階でお渡ししていますが、これを作るのも、レッスン前の準備作業の一つです。

 

 音符カードは楽器店に行けば、同じ様なものが沢山売られていますが、レッスンで使っている手作りのカードは、画用紙で出来ていて、こうした市販のツルツルとした光沢紙製ものとは違って、生徒さんが鉛筆で答えを書き込めるので、記憶にも残り易く、また「自分のカード」として愛着を持てる様です。

 

 次に2枚目の写真は、楽譜を台紙に貼ったもので、こうした楽譜の用意もレッスン前に行っています。

 

 この写真の楽譜は、ある生徒さん本人の希望で、普段のレッスン曲とは別の曲(アニメ)を弾いてみたいということで、私が用意したものです。

 

 この他、初心者の生徒さん向けの楽譜も、台紙に貼ってお渡ししていますが、台紙に貼った方が使い易く、大事にしてくれると思います。

 

 また下記の動画は、「紅蓮華」の曲をレッスン前に私が弾いたものです。実はある生徒さんが、是非この曲を弾きたいというので、参考用に、動画にしてその生徒さんに渡す予定です。

 

 「紅蓮華」は、目下大人気の曲なので、なんと10種類以上の楽譜が発売されていて、難易度やアレンジも様々です。そこで、まずは楽譜選びから始め、その後、私自身が練習し、動画にしたものです。これも、レッスンに向けての準備の一例です。

 

 以上は、レッスンの準備の一部をご紹介したものですが、この他、生徒さん一人一人の経験や個性、好みなども踏まえて、出来る限りの工夫をする様にしています。

 

 「レッスンを実のあるものに出来るかは、基本的に始める前に決まっている」というのが、かつて恩師から言われた、教える側の心得で、どこまで出来ているのか反省することも多いのですが、このことを常に忘れず、しっかりと準備を行うことで、レッスンをより充実したものにする様に、今後も心掛けて行きたいと思います。 


<「動画」の活用について

2020.7.5更新

 今日は予報通り、昼前後から雨模様になりましたが、夕方には上がり、青空も顔を覗かせてかせていて、ホッと一息という感じです。

 

 さて2020年3月20日の「動画撮影を通して!」の項で、生徒さんの演奏を動画で撮ることについてご紹介をしましたが、その後、コロナの影響から一時リモートでのレッスンの機会が増えたこともきっかけとして、レッスン中にスマホで撮影を行うことが多くなりました。

 

 最初の内は、中級や上級の生徒さんが中心でしたが、最近では初級レベルの生徒さんにも用いるようになっています。

 

 動画については、以前ご紹介した様にご自宅での練習用に動画撮影をすることも勿論ありますが、それに加えて、レッスンでの課題曲が仕上がった際に、せっかくなので記念に撮っておこうということが多くなっているのです。

 

 「合格」となった曲でも、いざ撮影となると、緊張してミスが出たりして、なかなか1回ですんなり行くとは限りません。レッスン中に3回、4回と取り直してみて結局上手く行かず、「来週もう1度」となったりもしています。

 

 中級以上の生徒さんの場合には、曲の難易度も上がり、長さもあるので、間違えの無い動画を残すために、1つの曲を区切って録画し、それを編集用のアプリを使って繋ぎ合わせることもあります。アプリについては勉強中ですが、下記の動画は、こうして編集をしたものです。

 

 いずれにしても、動画撮影に際して、生徒さん達が、日頃にも増して集中力を発揮してくれる様に感じています。撮影を通して、知らず知らずの内に、1つの曲をミス無く弾き切ることの大切さを認識してくれるきっかけにもなっているのではないかと思います。

 

 こうして一生懸命に撮った動画をご家庭で再生し、ご家族皆さんと一緒に見ることは、生徒さん自身に取って大変励みになるものと思いますし、また将来、時々の動画を見返すことで、技量の向上を実感出来るのではないかと思っています。

 

 動画撮影については、今のところ試行錯誤ですが、意外に有効な手段となるのではないかと感じていて、今後もレッスンの一部として活用を続けて行ければと考えています。


<「発表会」の中止とそれへの対応

2020.6.21更新

 今日は早朝に激しい雨が降った後、雨は上がったものの、どんよりとした空模様となっています。はっきりとしない天気ですが、多少涼しいので、ホッとします。

 

 さてコロナの規制が徐々に解除されて、世の中が本格的に動き始めました。幼稚園や保育園、それに小、中、高等学校も、先週あたりから通常の時間割に戻り始め、当教室の生徒さんも忙しそうです。

 

 そうした中、何人かの生徒さんから、レッスンの曜日や時間の変更をしたいとのお話も出て来ています。

 

 なかなかご希望通りに行かないケースもありますが、細々とでもレッスンを続けることが、ピアノの上達には欠かせないので、土・日や夜の時間帯にレッスン時間を設ける等して、可能な限りレッスン時間を確保する様にしています。

 

 その一方で、「発表会」の項にも記載させて頂きました通り、9月に予定していた、2020年度のピアノの「発表会」を、コロナ対策の観点から、中止とさせて頂くことに致しました。1年に1回のことで、楽しみにされていた生徒さんやご家族の皆様には申し訳なく、また私自身も大変残念です。

 

 いろいろと迷いましたが、会場内で、「密」の状態となり、もしコロナの感染に繋がることになっては大変ですし、秋のその時期に「第2波」が広がっている可能性もあるかと考え、「中止」とさせて頂いたものです。

 

 但し「課題曲」の選定は致します。例年、各生徒さん毎に「課題曲」を決めて、秋の発表会に向けて、それぞれの曲を仕上げて行くのですが、今年は発表会こそありませんが、挑戦する「課題曲」の選定はしっかりと行い、夏の時期に引き込んでもらい、実力の向上を図って頂こうと考えています。

 

 また、ただ漫然と曲に「挑戦」とるとなると、生徒さんもやり甲斐を持ちにくいと思いますので、秋の時期までに「課題曲」を仕上げて動画に撮り、父兄の方々にも、練習の成果をご覧頂こうと思っています。

 

 「動画」のイメージを持って頂くために、下記にスコット・ジョブリンの「エンターテイナー」を、ここでは私が弾いた動画を、ご参考までお示しました。この曲も毎年、発表会で取り上げられる定番のレパートリーで、現在、これに挑戦している生徒さんもおられます。来年こそは、例年通り、発表会を開催出来ることを切に祈っております。 


<ショパンをレパートリーに!

2020.6.6更新

 ここのところ、最高気温が30度近くまで上がり、一足飛びに夏が来た様な陽気になりました。なかなか丁度良い時期が続かないのは残念ですが、気温の上昇と共に、コロナの活動が鈍ってくれればと思います

 

 さて、皆さんは次の曲をご存知でしょうか? 下記の動画にこれらの曲の冒頭を収めたので、ご覧頂ければと思いますが、いずれもどこかでお聴きになった曲かと思います。

  1. ショパン ノクターン 変ホ長調 作品9-2
  2. ショパン ワルツ 嬰ハ短調 作品64-2
  3. ショパン 小犬のワルツ 変ニ長調 作品64-1
  4. モーツァルト=ファジル・サイ ジャズ風トルコ行進曲
  5. ショパン 華麗なる大円舞曲 作品18

 実は、これらの曲は、上級者(中、高、大、社会人)の生徒さんが弾きたい人気曲ベスト5です。

 

 上級者の皆さんの場合、忙しい毎日の中で、何とか練習時間をやり繰りしてピアノを続けている方が多いので、レッスンで取り上げる曲は、基本的にご本人の希望に合わせています。

 

 中には、今、流行の曲を選ばれるケースもありますが、圧倒的に、正当派クラシックの曲をリクエストされることが多く、上記の曲目でもお分かりの通り、ショパンが上位を占めています。

 

 私もクラシック、特にロマン派の音楽が得意ジャンルなので、教えるのも楽しいですし、思わず熱が入ります。

 

 これらの曲は難しいので、仕上げるのに2~3ヶ月かかるのですが、それだけに弾けるようになった時の充実感は格別で、発表会で披露したり、最後に動画に納めて終了したりします。

 

 こうした名曲をご自分のレパートリーとして持ち続けられれば、楽しいですし、一生の宝物ともなるので、レッスンで「合格」(終了)となっても、時々弾いてみて、より一層ご自分に馴染ませるようにして欲しいと申し上げていまます。 


<オンライン・レッスンのメリット

2020.5.24更新

 今日は久しぶりに朝からスッキリとした晴天となりました。コロナによる自粛も後一息というところまで来ていて、こちも早く一段落して欲しいです。

 

 さてコロナによる自粛が続く中、当教室でも何人かの生徒さんにオンラインでのレッスンを行っています(下記の写真参照)。

 

 こちらも初めてのことで、試行錯誤がありましたが、オンラインならではの利点もあると思います。

 

 オンラインの良い点は、まず生徒さんが集中してレッスンに臨んでくれることです。ネットの不具合が出た時のために、そばにご家族の方がいらっしゃったりするためか、どの生徒さんも、約45分のレッスン時間の間、ずっとピアノの椅子から離れず、一生懸命に取り組んでいます。

 

 それに加えて、対面のレッスンの場合とは異なり、私が楽譜に注意事項などを書き込むことが出来ないので、生徒の皆さん自身で、楽譜のチェックポイントや注意したことなどを書き留めてくれていますが、こうすることで普段より頭に残るように思います。

 

 こちらの質問に対しても、音声やマイクを通してというこで、良く伝わるように、はっきりと答えてくれたりしています。

 

 こちらも、お宅での練習環境や楽器などを見せて頂くことで、今まで以上に個々の生徒さんに合ったアドライスが出来るようになればと思っています。

 

 「新しい生活様式」がいろいろなところで言われていますが、自粛明け後のピアノのレッスンについても、消毒や相互の距離の取り方など、細心の注意を払いながら、対面中心のレッスンに戻して行ければと思っています。

 

 そうした中で、上で述べたオンライン・レッスンを通して得た、良い意味での「発見」についても、対面レッスンの中に取り入れて行ければと考えています。

 

 もちろん、コロナ対策を念頭に、引き続きオンライン・レッスンをご希望される場合にはオンライン方式を継続させて頂きますし、また普段対面レッスンの生徒さんの場合でも、例えば悪天候や、付き添いのご家族の方のご都合等のために、急に当教室まで来て頂くのが難しくなったといったい場合などに、オンライン・レッスンに切り替えて頂くことも有効ではないかと考えています。

 

 対面レッスンにオンラインレッスンならではのメリットを取り入れることで、今まで以上に、皆さんのご要望に添ったレッスンにすることが出来ればと思います


<今だからこそのチャレンジ!

2020.4.29更新

 ゴールデンウイークが始まりましたが、外出自粛が続く中で、例年とは様変わりです。でも見上げる空の青さや、木々の新緑の美しさはこの時期ならではのもので、少しホッとした気分になりました。

 

 さて最近、中学生の生徒さんが、平井康三郎作曲の「幻想曲さくらさくら」を新たに勉強し始めました。

 

 実は、この生徒さんは、小学校の音楽の授業でお琴が取り上げられた際に、「さくらさくら」に触れ、興味を持ったそうです。

 

 そうしたことから、テキストとして使っている「全音ピアノ名曲100選」に載っているこの「幻想曲さくらさくら」を、もし機会があれば弾いてみたいと思っていたとのこと。

 

 ただこの曲が難しそうなので、なかなか踏み切れず、今まで敬遠していたのですが、今回のコロナの件で、家にいる時間が増え、「いつもより練習出来るから」と言うことで、今回挑戦することにしたのです!

 

 早速レッスンでも取り上げ始めましたが、やはり難しい部分もあり、なんとかこの曲をものにしようと、一生懸命に取り組んでくれています。

 

 そこで、こうした前向きな姿勢を是非応援したいと考え、まず耳から慣れてもらうために下記の動画を作りました。曲を何回か聴くことで、練習に弾みがつくものと期待しています。

 

 また動画の良いところは、曲全体を捉えられることにもあります。レッスンや、家での練習では、どうしてもテクニック的に難しい部分の方に気をとられますが、この曲の魅力は、前半の第1テーマの美しさにあり、動画を見ながら、それを感じ、音の響かせ方などの参考になればと思います。

 

 ゴールデンウィークならぬ「ステイホーム週間」で、気が滅入りがちになりますが、発想を変えて、普段取り組めないことに挑戦してみようという前向きな発想は、こちらも大いに刺激になります。そうした積極的なチャレンジを、出来る限り応援して行きたいと思っています。



<「プリテンダー」を力に!

2020.4.26更新

 今日は朝から気温が上がり、最高気温は25度の「夏日」の予想となっています。前回の投稿から1ヵ月余りが過ぎ、日差しは明るさを増して、すっかり春本番という陽気になって来ました。

 

 さて新型コロナウイルスの状況は日々深刻さをまして来ていますが、当ピアノ教室でも、レッスン中のマスク装着、換気、鍵盤などのアルコール消毒を行って、万が一の感染予防対策に努めています。

 

 また希望者の方には、通信アプリを使っての「オンライン・レッスン」も始めましたし、保護者の方が宿題の曲を動画で送信して下さったものに、コメントを送らせていただく方法も行っています。

 

 対面でのレッスンではもちろん、媒体を利用しての場合でも、生徒さんが日々の練習に励めるように、そして1つ1つの曲をキチンと仕上げることが出来るようにと、普段以上に気を配ってアドバイスを行い、有意義なレッスン時間になるように心掛けています。

 

 こうした試行錯誤の中ですが、生徒の皆さんが、不便な生活にもかかわらず、日頃にも増して熱心に練習に取り組み、とても上達をして下さるのは、大変励みになります。

 

 ところで、本稿の前々回の分(3月1日付)に載せました「プリテンダー」の演奏動画が、お陰様でご好評をいただいたので、今回、左手の伴奏形を少しアレンジして、ピアノ版としての華やかさがより良く出るようにした動画を、下記の通り載せました。

 

 今回、原譜をアレンジするために、「プリテンダー」の譜面を見直し、弾き込んでみましたが、改めてこの曲が持つ魅力や、元気を与えてくれる「力」を改めて感じました。

 

 まだまだ先が見通せない中ですが、こうした時だからこそ、音楽の持つ可能性の大きさを感じます。この稿をお読み下さる、全ての皆様のご健康を心からお祈り申し上げますと共に、この「プリテンダー」が、皆様の気分を多少とも和らげるきっかけの一助になればと願っています。


 <レッスンの進め方について

2021.3.7更新

 

 昨日の寒さから一転して肌寒い一日でしたが、今週半ばからは気温も上がって来るとのこと。春到来まで後もう少しです。

 

 さて今回はレッスンの中の時間取りについてです。当教室では、1週間に1度、45分のレッスンを行うことにしていますが、そのレッスンの進め方について、ご説明したいと思います。

 

まず良くご質問を受けることですが、レッスン時間の中で、ピアノを弾く時間は何分くらいなのかについてです。その時々によって多少の変動はありますが、45分のうち、7割前後、つまり3035分程度はピアノを弾く時間に充てていて、残りの時間を音符カードや、ソルフェージュを使った、それ以外の課題に振り向けています。

 

この割り振りについて定石はなく、教室や先生によっても様々かと思いますが、当教室では、実技に重点を置いて、ピアノを弾く時間をなるべく多くしています。これは生徒さんの苦手な箇所や、難しいと感じる部分について、ある程度はレッスン中に弾けるようにして、自宅での練習に弾みがつくようにするためです。

 

またこの「45分」というレッスン時間について「幼稚園や保育園のこどもに45分間、集中力を維持させるのは大変なのでは?」とご心配をされる保護者の方もいらっしゃいます。実際、教室によっては「30分」としているところもあります。

 

確かに特に小さいお子さんに45分間フルに集中してもらうことは大変ですが、ピアノ演奏とそれ以外のパーツとを適宜織り交ぜて、なるべく生徒さんが飽きないように心掛けています。ただそれだけではもちろん充分ではありません。

 

私が何よりも大切だと思っているのは、生徒さんが目の前にある曲に対して好奇心や関心を持ってくれることです。以前のレッスン便りでも、生徒さんのリクエストを考慮して曲の選定をすることがあると書きましたが、これも集中を切らさないためです。生徒さんが集中してレッスンに取り組んでくれれば、45分間はあっという間に過ぎてしまい、気がつくと時間を超過してしまっているということもよくあります。

 

レッスンを充実したものにするための決まったメソッドというものはなく、生徒さん一人一人によって、「正解」は異なるものだと思います。同じ生徒さんでも、その時々によって、状態は違っていると思います。

 

 

なかなか「これだ」というものはなく、反省することも多いのですが、それだけに生徒さんが苦手な箇所を乗り越え、曲を仕上げることが出来た時は、私自身も大いにやり甲斐を感じます。レッスンをより良いものにする試みを、今後も続けて行きたいと思います。